移住のきっかけ
愛知県ご出身。
ご夫婦ともに自身で整備、カスタムをするほど
車やバイクがお好きなおふたり。
旦那様は子どもの頃、毎年夏休みに天草の祖母のところへ
虫取りや海遊びをしに来ており、
いつかは田舎で暮らしたいという思いを抱いておられました。
奥様も10代の頃から自然に囲まれた、自給自足の生活に
憧れがあり、そんなおふたりが田舎暮らしを本格的に計画し
最終的に移住先として決めたのが、海も山もある天草。
すまいは山の中腹にある
見晴らしのいい祖母の家でした。
城田家のライフスタイル
城田家を語るうえでまずはじめに来るのが
「モノづくり」。
母屋の前に建つ旦那様お手製の作業小屋には
ありとあらゆる工具が並び
移住者なら大半の方がわくわくするであろう空間が
広がっています。
ここで天草の素材を使って家具や雑貨をつくり
たくさんの方の手に渡り
使っていただいているそうです。
もちろん自宅の物もほとんどがお手製。
それらすべてが完成度の高いものばかりですが
特に印象に残ったのが、お子様が手を洗う時に使う踏み台。
使う人の事を考えて作られた隠れた名作です。
使わないときは畳んで収納。
ワンタッチで踏み台に。
レジンで作った玄関上のランプシェード、
なんと奥様が作られた物。
本物の小さな花を閉じ込めた
かわいらしくもかっこいいランプシェードは
味わいのある古民家の軒先にぴったりで
優しく軒先を照らしていました。
どこか奥様の雰囲気を投影しているようにも見える
素敵な作品です。
奥様はカスミソウ農園にも勤めておられ
カスミソウを使ったレジンアートや
レザークラフトなどもされており
奥様の作業スペースも
たくさんのわくわくが詰め込まれた空間になっていました。
移住後の暮らしの変化
ある日の帰宅途中、
自宅へ向かうクネクネした山道の途中に
目も見えていない、痩せた子猫がうずくまっていて
見かねた奥様が自宅へ連れ帰り
目薬を差し、ごはんをあげて自分で歩けるまでになりました。
もともとは人にあげるつもりで保護した子猫だったので
名前を付けると愛着が湧いてしまうということで
呼び名は「ねこ」。猫のねこ。
ところが気づけばすっかり家族の一員となり
子ども達とも仲良しに。
ねこはこれからも城田家で暮らしていくとの事でした。
家の裏に昔からある井戸。
この給水ポンプも旦那様のお手製で、
レバーを上げ下げすると冷たいきれいな水が
勢いよく出てきます。
飲み水としても使え、夏には子どもたちが
自宅のプールにこの水を張って遊ぶそうです。
虫を捕まえたり
転んでも痛くないビーチで走り回ったり。
子どもたちの生活も含め、今では「外がより近くなった」と
旦那様はおっしゃられています。
ご家族の食事も、休日は周りを気にせず
自宅で気軽に火をおこし、肉やお野菜を焼いて
楽しんでおられるそうです。
薪ストーブは暖をとるのは勿論、洗濯物を乾かすのにも利用しています。
ストーブに使う薪も今では家の敷地の木や
近所の方が伐採した枝木を使っていいよと
分けてくださるそうです。
この冬にはもう一台、床暖房機能付きの物を設置予定との事。
玄関先にはすでに新しい薪ストーブが到着しており
冬の到来を静かに待っていました。
使う薪の種類や、用途によって
ストーブの形や素材を選ぶ必要があり、
購入できる場所や設置方法まで
とても詳しい旦那様。
好きなことはもちろん
家族が生きていくために必要なことをとことん調べて
形にしていく、とてもエネルギーのある方でした。
城田さんご家族